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COLUMN
2023.04.15
【前半】店舗物件の具体的な探し方と全体の流れ
こんにちは!ミセギメジャーナルです!
こちらをご覧になっている皆さんは『店舗』探しをしているかと思いますが、初めて物件を探すとき、「住宅を探すのと同じように」探していませんか?似通った部分も当然ありますが、やはり店舗探しは特有の知識が不可欠になってきます。時間やお金の不要な損をしないためにも、ぜひこの記事を見て全体の流れを把握してみてください!
この記事では、事前に正しい物件の探し方や事前準備、契約に関する必要な手続きなどを「前半・後半」の2回に分けてご紹介します。なお、『ミセギメ』では店舗に特化したサポートが充実していますのでぜひこちらも活用してみてください。
【前半の目次】
1.物件探しから引き渡しまでの流れ
2.店舗に合わせた条件を考える
(1)物件契約にかかる費用(物件取得費用)
(2)賃料
(3)広さ
(4)出店エリア
3.物件探し
4.物件を内見する
(1)内見の流れ
(2)内見でのチェックポイント
5.前半のまとめ
【後半の目次】
→入居~契約~引き渡しまでの後半をご紹介します。
【後半◎店舗物件の具体的な探し方と全体の流れ】はコチラから
1.物件探しから引き渡しまでの流れ
基本的な流れは住居も店舗も変わりありません。住居でも事前に希望条件を見つけ、不動産会社やインターネットを通して問い合わせ、内見をし申し込みに至ると思います。店舗を探す際にも以下のような流れになります。
①店舗に合わせた条件を考える
⇩
②物件を探す
(不動産会社/インターネット)
⇩
③物件を内見する
⇩
④申し込み
⇩
⑤入居審査
⇩
⑥賃貸借契約をする
⇩
⑦物件の引き渡し
では順番を追って詳しくみていきましょう!
2.店舗に合わせた条件を考える
物件探しをするにあたり、この『条件』を選んでいくのはかなり重要です。店舗ビジネスなので、やはり物件に左右される商売ではありますよね。ですが「繁華街がいい」「角地がいい」「一等地がいい」などやみくもに探していくのはNGです!
自分の出店したいお店に合っている条件・物件なのか、ビジネスが成り立つのかを基準に徹底的に考えていきましょう。場所によってはライバルも多く、賃料も高額で、出店したが経済的に圧迫されてしまうことも珍しくありません。
ー例えば飲食店を出店したい場合ー
・誰をターゲットにするのか
・その層を狙えるエリアはどこか
・設定した売上計画は達成できそうか
・価格は継続的に支持される設定か
・コストが過度にかかっていないか
出店する側の計画によって出店すべき物件はそれぞれ異なりますので、事業計画・コンセプトをもとに、物件探しの諸条件をしっかり固めることが第一。商売を継続していくために、どんな物件でなければいけないのか、希望する条件すべて満たせなくとも、「絶対に外せない条件は何か」を考えましょう。
次に条件にかかせない費用や広さ、エリアなどについてみていきましょう。
(1)物件契約にかかる費用(物件取得費用)
物件取得費用の目安として、賃料の10ヵ月分程度をみておきましょう。事業用物件ではお店を運営することが前提のため保証金・敷金が高めに設定されている場合が多いです。大体の内訳は以下になります。
①保証金・敷金
保証金 (敷金)は貸主に前もって預けるお金です。償却分以外は、退去時に返還されます。
②仲介手数料
物件を仲介した不動産会社に支払う手数料で、上限は賃料の1ヶ月分です。
③礼金
貸主にテナントを貸してもらうお礼としてのお金。こちらは退去時に返還はありません。礼金がない物件もありますので必ず発生する初期費用ではありませんが、頭に入れておきましょう。
④前家賃
契約時に前もって支払うものを前家賃といいます。契約月と次の月の分を支払うのが一般的で、入居が月の途中であれば日割り計算で契約月分は精算します。
上記4つが初期費用として考えた方が良い費用です。この他にも、保険料や保証会社利用料等が発生する物件もありますので物件ごとに確認が必要です。
※保証金について
飲食店の保証金の標準は賃料の6か月~10ヵ月程度です。高めの設定には以下の理由があります。
①商売は売上によって成り立っている為、滞納など賃料の未払いリスクに備えて
②退去時の工事費用の補填費用として
退去時にはスケルトン戻しを行いオーナーに返却する物件もあります。その際もし借主が解体工事ができなかった場合、その保証金を充当します。
⑤造作譲渡料
居抜き店舗で発生する費用ですが、前テナントからの内装設備や造作物などを買い取る費用です。
⑥造作譲渡で発生する手数料
取得対象がスケルトンではなく居抜き店舗を使用する場合、造作譲渡について紹介業者に支払う場合があります。こちらは不動産業者や物件により異なります。
(2)賃料
賃料は、「広さ(坪数)×坪賃料単価(1坪あたりの価格)」で構成され、一般的に好立地であるほど坪あたりの単価が高額になっていきます。予算によってはエリアや条件の変更することが必要になってきます。賃料相場を知るためにも、物件サイトなどで事前にチェックした方がいいでしょう。
大体の賃料相場を自分の中に持っておくことで、物件が高いのか安いのか、判断することが可能になります。
小さな店舗(10坪以下)であればあるほど、坪単価は割高になってきます。個人が扱いやすい20坪以下の店舗は人気があるので、賃料相場を知っておくことで希望の物件を探しやすくもなります。
(3)広さ
店舗は、広ければ広いほど良いというわけではありません。自分の店舗に合わせた適切な広さをもつことが必要です。広いほど賃料が高めになっていくのは言うまでもありません。カフェでも居酒屋でも、コンセプトによっては必要な広さ・坪数は異なります。従業員はどれくらいなのか、ターゲット層にどういう使い方をしてほしいか、など『どのような店にしたいか』を考えることはとても大事です。
既に計画している売上があれば、”席係数”を使って必要な規模を計算することが可能です。
売上高=坪数×席系数×満席率×回転率×客単価
「席系数」は、1坪に設置できる席数のことで、目安は1坪あたり1.3〜1.5席です。高級店などゆったりめの配置であれば1、詰めて座れる店では1.8とします。
「満席率」は、座席稼働率のこと。満席時にどの程度の空席があるかを示します。満席であっても、全ての席がキレイに埋まることはありません。4人テーブルに2人組のお客様が座っているケースも想定されますので目安は0.6〜0.7です。
「回転率」は、1時間当たりにお客様が入れ替わる回数。滞在が2時間なら0.5、30分なら2です。
(4)出店エリア
出店を希望しているエリアはターゲット層によって異なり、立地には大きく分けて3つあります。
①オフィス立地 ②住宅立地 ③商業立地
①オフィス立地
丸の内や新橋などオフィスが密集しているエリアのこと。平日はサラリーマン達に需要が多いですが、土日になると平日より閑散としているので売り上げが伸びにくいです。
②商業立地
新宿、渋谷、池袋など商業施設が集まっているエリアのこと。平日、休日問わず人が集まる場所なので商売がしやすい一方、競合店も多く賃料も高額になってきます。
③住宅立地
その名の通り住宅が並んでいるエリアのこと。地域に根差したお店や主婦層をターゲットに店舗を展開できますが、遠方からお客さんが来る見込みは少ないです。オフィスと住宅が混在しているエリアもあるので、どのエリアに向いているか考えてみるといいですね。
3.物件探し
事前準備が整ったら、いよいよ実際に物件を探してみましょう。
最初から物件探しをするのではなく、必ず下準備をしてから探すことをおすすめします。
「良い物件であればあるほどスピード勝負」がほとんどです。意思決定を早くするためにも、事前の準備をしっかりしている方が圧倒的に有利です。
出店する店舗の条件が明確になっている
資金準備(融資)の計画ができている
賃貸契約に必要な準備ができている(連帯保証人等)
慎重になりがちな初めての出店の際でも、上記のようにすぐに動き出せるような準備をしておくと、良い物件が見つかった時にとてもスムーズに動けます。
物件を探す方法
物件探しには住宅を探すのと同じく、インターネットや不動産業者を訪問するが一般的です。店舗の場合は、知り合いから紹介してもらえる場合もあります。開業のためにこの条件で物件を探している、と周りに伝えておくことで希望の物件に巡り合うこともありますが、そこまで多くはありません。
ご自分のスタイルにあう手段で探すのはもちろんですが、やはり良い情報・物件はテンポが速いです。『ミセギメ』では優良な情報をいち早く掲載しご紹介できるので、ぜひ活用してみてくださいね!
4.物件を内見する
気になる物件が見つかったら、実際に物件を見て検討していきましょう!足を運んで物件を見ることを、内見・内覧と言います。
(1)内見の流れ
希望条件、経済的条件を踏まえ出店を検討できると判断してから内見を行います。
希望条件の合致
(経済的条件の合致)
⇩
内見
⇩
検討/条件の擦り合わせ
⇩
申し込み
希望条件に当てはまっていればすぐに内見させてもらうのも一つです。
現地を下見した上で内見できればベターですが、人気物件であれば決まるのが早いので、下見している間にライバルに負けてしまう可能性もあります。
Googleのストリートビューでも駅・路線・周辺施設などは確認ができるのでおすすめです。
経済的条件では、物件ごとに必要となる費用が明示されますので、賃料・保証金・造作費用などを合算した初期費用の総額がご自身の条件に見合った物件かを考える必要があります。
予算があうのであればそのまま進めますが、あまりにも条件とかけ離れているようであれば申し込みに至るのは難しいでしょう。
営業中の飲食店では、アイドルタイムといわれる14時~17時くらいに内覧可能な場合が多いので、内見の際は候補日程を事前に複数伝えておくとスムーズです。
申し込みはしないが、相場やエリアの把握などのために物件を見ておきたい場合には、従業員への声かけや写真撮影など、店舗側の迷惑につながるような立ち振る舞いはNGですのでご注意下さいね!
(2)内見でのチェックポイント
実際の内見では、現地でしか確認できない情報の収集をしましょう!
特に大切になってくるのは以下のようなものです。
・内装、設備状況
・雨漏りなどの建物自体の状況
・周辺トラブルの有無
・そのほか建物を使用する上での注意事項
実際に立ち会う不動産業者には事前に聞いておくのもいいですが、上記は現地でもしっかり確認しましょう。
特に居抜き物件はスケルトン物件よりも、現場でしっかり確認するべきことが多いです。引き渡し状態(機器類等の有無・故障状態)、引き渡し時期、内装の雰囲気などは確認が必要で、特に譲渡対象の機器類は、動作の確認をご自身で行い、正常に使えるかどうか見極めます。
もし内装について相談している業者が既にいれば、内覧に同行してもらうとのがいいでしょう。
予算感も分かり、自身が出店できるかどうかが早く判断できるでしょう。
前半のまとめ
ここまで、いかがでしたでしょうか。前半では店舗に合わせた条件から物件探し、内見までをご紹介しました。あまり難しく考える必要はありませんが、物件探しで迷子にならない為にも事前に条件を決めておくことはとても大事です。条件を絞りすぎてなかなか物件が見つからない…ということもあるので、自身の店舗の核となる最低限の条件は持っておきましょう。
後半は、実際に入居の申し込みから審査、引き渡しに至るまでをご紹介します。
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